祈りの基本は、「御声を聞くこと」である。そのために、思いが横道にそれずに、神に集中させるために、キーワードを選ぶことが有益だと、アパ・ルームの「祈りの研修室」に記されていた。
以上のやり方を数週間試してみましょう。神により近づけたかどうか、あなたの人生に変化があるか確かめましょう！
祈りの中で、考えを神からそらさないための一言となるのが、「赦し」である。最も力ある祈りは、「父よ。彼らお赦しください。彼らは何をしているのか自分でわからなかったのです。」であると、『地上で最も力ある祈り』という本に記されている。
この祈りは
ピーター・ホロビン『地上で最も力ある祈り』（地引網出版）
悔い改めて、イエス様を通して神との関係が回復した後、神の祝福を体験し続けたいなら、私たちは他の人々を赦し続けなければならない。他人を赦せないとしたら、自分自身が真に神の赦しを体験していない証拠だからである。『地上で最も力ある祈り』には、まず両親について、「私たちは両親や先祖から受け継いだ良いものを神に感謝し、私たちの人生にのろいをもたらした全てのことにおいて、彼らを赦す作業を始めなければなりません」と記されている。「少し時間を取って、両親について考えたり、彼らを通して与えられた良いものを神に感謝するひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。その時あなたは、両親とすべての先祖があなたの人生に悪い影響をもたらした、あらゆる言動を赦し始めることができます。あなたの両親が残した負の遺産を変えることはできません。しかし神は、あなたを今、変えることができます。もしあなたが神の介入を受け入れるなら、継続された負の遺産に苦しみ続ける必要がなくなるのです」と。
また、窃盗に関して、以下のように記されている。
泥棒に遭っても、殆どの財産は取り戻せるものである。しかし、決して取り戻せないものもあり、それを埋め合わせることができるのは「癒し」だけである。その項目とは、人々からの評判、人格的なもの、性的なもの、時間、健康、子供たちと家族、などである。これらのものが奪われた痛みに癒しをもたらす方法は、「地上で最も力ある祈り」即ち、「父よ。彼らお赦しください。彼らは何をしているのか自分でわからなかったのです」である。
性は神からの素晴らしい贈り物であり、親密な夫婦関係という安全な領域内で楽しみ完結されるものとして意図されている。性的虐待が起こる度に、人間にとって大切な何かが盗まれている。しかし、人々が虐待者を赦して、地上で最も力ある祈りをしたときに生じる驚くべき癒しを著者は見てきたという。過去を変えることはできないが、神が傷ついた心を癒してくださるとき、未来は全く違ったものになる。
健康と体力は、人生を最大限に楽しむために必要不可欠なものである。しかし、もし他人の過失によって、突然身体に障害を負うこともある。ジムは五歳の時、遊んでいる時に父親の責任で胸を強打し、四六年経っても喘息は収まらず、子どもの頃のひどい出来事以来、ずっと呼吸が上手くできないでいた。しかし、ジムが父親を赦した時、神の癒しが働き、喘息は完全に癒された。条件を付けずに、赦すことを選び取れば、痛みのロープは断ち切られるのだ。私たちの究極の安心は、所有物にではなく、神にある。従って、神との関係の中に、自分の平安を得よう。
何分かの時間を取って、人生を振り返り、悪い出来事によって奪われたすべての時を示してくださるよう、神に祈り求めよう。それらの出来事の中に、赦す必要がある人々がいるかどうかを自分自身に正直に問いかけ、彼らの名前を紙に書き出し、リストの一人ひとりに対して、声に出して赦しを宣言して行こう。中には、電話や手紙ではっきりと伝えたいと思う相手もいるであろう（但しこれは、性的虐待者のような人には適切ではない。彼らは、悪しき関係で繋がる新たな機会だと捉えかねないからである）。赦しを宣言した後は、そのリストをシュレッダーにかけるか、燃やしてしまい、心から地上で最も力ある祈りを祈ろう。「父よ。彼らをお赦しください」と。